仕事でお世話になっている会社『JX金属』の歴史がわかる施設があるので、サラリーマンとしては「そういうのはちゃんと押さえておいた方が良いな」ってことで見に行ってきました。
場所はこの辺り↓
日鉱記念館
この辺りは出張でよく行っていたし、ここのシステム開発で長期間(半年くらい×数回)この辺りで暮らしていた事もありました。
こんな施設があるとは聞いていたのですが、なんかタイミングが合わず行かずじまいでした。なので、今回が初訪問です。
駐車場はもちろん完備↓
「誰もいないかもしれない…」と思っていましたが、ちらほら入館者はいました。まあ、たくさんの人が集まるという事もないので、ゆっくり見て回れます。
施設は思いの外大きくて見応え十分でした。
記念館本館のほか、旧久原本部や竪坑の入口、鉱山資料館などがあります。
↓ あれが日鉱記念館の本館ですね。
記念館本館
記念館本館では、日立鉱山〜日本鉱業〜JX金属の歴史や当時の鉱山の様子などが展示されています。
カッパーくん↓がお出迎え
この頃、youtubeや地上波TVのコマーシャルにも登場しているJX金属のPR大使です。
ちなみに銅の妖精らしいです。どう見ても河童にしか見えませんが、妖怪ではなく妖精らしいw
パネル展示の他にもこんな↓ジオラマ的な展示もあり見応えあり。とても一企業が運営している施設とは思えない規模ですね。



日立鉱山を源流とする会社ですが、ここから分社していった企業として日立製作所や日産自動車、日本水産やニチレイなんかがあるんですね。
一山一家
こんな言葉↓がありました。
「久原が赤沢開発に乗り込んだ時、彼には大きな夢があった。自分の開くこの鉱山とその付近一帯の地に、浮き世の荒波から忘れられた一つの桃源郷を造り出そう。そこには労資の相克とか、事業と地方の対立とか伝ったものの全く見られない、すべてが混然一体となった楽天地を創造しようというのである。ほゝえましい夢と見る人もあろう。愚の類いと考えるものもあろう。崇高な心構えと嘆ずる人もあろうが、果たして如何にこの夢は具現化したのか。」(日立鉱山史)
この久原の夢は、やがて以下のパネルに見られる独特の施策となって日立鉱山社会に実現し、従業員自身が「おらがヤマ」と呼び、「一山一家」と呼ばれる風土を生み出した。
鉱山という環境上、人里離れた場所での労働となり、働きやすい環境をきちんと整備して成り立つ労使関係なんでしょうね。
たぶん、このような考えが脈々と引き継がれている会社さんなんだと思います。
以前、システム開発の仕事で(それもデスマーチ的な火消し要員として投入されたw)こちらにお世話になった時、半年くらい工場に半缶詰で仕事をしたのですが、工場内には20人くらい入れる大浴場があり、宿泊できる宿直室もあり、朝昼晩とたらふく食わせてもらい… 何一つ不自由する事なく仕事をした覚えがあります。
会社自体も大きくなり、全国津々浦々に事業所や支店があるわけですが、打ち合わせなどで訪問すると、だいたい最初に「今日、夜は空いてますよね」と打ち合わせより先に聞かれる感じw
たぶん、「食うには困らせるな」ってのが物事の考え方の上位にある社風なんだと思う(^^)
この↓日立のアイコンとしてそびえる大煙突も、その地の環境や農業畜産などの他の地場産業への影響を考え、試行錯誤の末に建設した設備らしい。
この辺りの物語は、映画にもなっているのですが、、、
もう一度観たいと思っているのですが、配信しているところないんですよね。
その他
あとは、このような展示物があります。
↓旧久原本部
↓第一竪坑
ここから鉱山内部に入っていくわけですね。
すでに閉山してしまっていますが、内部はこんなに↓掘り進められたようです。凄い!
↓鉱山資料館
当時の建物がそのまま使われているとのこと。戦時中の鉄材不足の頃の建造らしく、鉄骨と木材を組み合わせて作られています。
モーター系の大きな設備が目立ちます。
私が子供の頃、親父が「モーター系は日立がいいんだよ」といって洗濯機などは日立製を選んでいたな。この辺りが日立製作所の技術の基本になっていたんですね。
なかなか興味深い良い施設でした。お近くに行った際には、ぜひ寄ってみてください。
近くの『グリーンふるさとライン』とかは、オートバイで走るには最高ですよ。
以上(・ω・)ノ